顕彰事業

第17回表彰 第17回渡辺晋特別賞:すぎやま こういち氏

【第17回渡辺晋特別賞】
すぎやま こういち氏
 作曲家

<受賞理由>
長きにわたり日本の音楽界でトップランナーとして精力的にご活躍され、世代を超えた大衆に音楽を広めてきた功績を称えます。
クラシック音楽に造詣が深い氏の音楽は歌謡曲、アニメ、CMと実に多彩。そしてゲーム音楽においては、「ドラクエ現象」と呼ばれたブームの一翼を担い「ゲーム音楽」を単なるBGMから主役に変え、新たなジャンルを確立されました。
渡辺晋、渡辺美佐と共に、日本のテレビ業界初の音楽番組『ザ・ヒットパレード』や『新春かくし芸大会』等、数多くの番組をプロデュース。現在の音楽バラエティ番組の基礎を作られました。作曲家として「ザ・ヒットパレードのテーマ曲」、ザ・ピーナッツ「恋のフーガ」、ザ・タイガース「花の首飾り」そして「ドラゴンクエストの全楽曲」など、様々なプラットフォームを越え紡がれた“すぎやまメロディー”。ファンの年齢幅はなんと80才におよびます。
また東京2020オリンピック競技大会の選手入場曲として楽曲が使用され反響すさまじく、日本文化の象徴と位置付けられました。さらに世界中で愛される音楽であることが改めて証明されました。氏はまさに、唯一無二の奇跡のクリエイターです。
このような数々の偉大な功績から第17回渡辺晋賞特別賞を贈り、顕彰させていただきます。

<略歴>
1931年4月11日生まれ、東京府東京市(現・東京都)出身の作曲家。本名は椙山浩一。東京大学卒業後、文化放送に入社。58年にフジテレビへ移り、音楽番組『ザ・ヒットパレード』を企画。60年代からディレクターの傍ら作曲家としても精力的に活動し、退社後の68年以降は作曲家に専念。ザ・タイガースなどのGSグループやザ・ピーナッツの作曲ほか、ポップスからアニメ、CM、映画、器楽曲など幅広く楽曲を提供。特に人気ゲーム『ドラゴンクエスト』シリーズの楽曲や東京・中山競馬場のファンファーレ・マーチで広く知られる。
1988年『交響組曲 ドラゴンクエスト III』で第30回日本レコード大賞特別企画賞を受賞。2016年「世界最高齢でゲーム音楽を作曲した作曲家」として、ギネス記録に認定。2018年旭日小綬章を受章。2020 年に文化功労者に選出。2021年従四位、旭日中綬章を追贈、2021年の東京五輪開会式では『ドラゴンクエスト』の「序曲:ロトのテーマ」が使用され話題に。

↑ページの先頭へ戻る