顕彰事業

第19回表彰 第19回渡辺晋賞:亀田誠治氏

【第19回渡辺晋賞】
 亀田 誠治(かめだ せいじ)氏
  音楽プロデューサー

<受賞理由>
椎名林檎のデビューにおけるサウンドプロデュースをはじめ、スピッツ、平井堅、いきものがかり、石川さゆりなど、数多くのアーティストから信頼を集める音楽プロデューサーとしての実績は周知の通りである。
また「新しい音楽の循環」を提唱。これまでとかく内向きであった音楽業界の経済活動から飛び出し、クラウドファンディングの活用、企業からの協賛など様々な手法を使って「業界外からお金が回ってくる仕組みづくり」「文化を応援する仕組みづくり」を構築するなど、音楽業界全体の在り方を変えてゆこうとする数々の取り組みは、業界全体のプロデューサーと呼ぶに相応しい。その実績が最も顕著に表れているのが、自ら企画を立ち上げ、実行委員長、プロデューサーとして日本有数のフリー野外音楽フェスティバルに育てあげた日比谷音楽祭である。
同音楽祭はまた「親子孫三世代、誰もが楽しめる、フリーでボーダーレスに音楽と触れ合える場所」を目指し、ジャンルにも世代にもこだわらずキャスティング。有名メジャーアーティストが多数出演する中、まだ無名のアーティストにも出演のチャンスを与えるなど、新人育成の場としても大いに注目を集めている。
音楽プロデューサーとしての業績と、これからの音楽業界を支える仕組みづくりを構築した実績を評価し、更なる音楽業界発展のためのプロデュース力に期待をこめ、ここに、第19回渡辺晋賞を贈ります。

<略歴>
1964年生まれ 音楽プロデューサー・ベーシスト。これまでに椎名林檎、スピッツ、GLAY、いきものがかり、JUJU、平井堅、石川さゆり、FANTASTICS、アイナ・ジ・エンドなど、数多くのアーティストのサウンドプロデュース、アレンジを手がける。2004年に椎名林檎らと東京事変を結成。2007年、2015年の日本レコード大賞にて編曲賞を受賞。2021年には映画「糸」にて日本アカデミー賞優秀音楽賞を受賞。2022年には、ブロードウェイミュージカル「ジャニス」の総合プロデューサーを担当した。2013年から2016年に放送された、J-POPの魅力を説く音楽教養番組「亀田音楽専門学校(Eテレ)」シリーズは大きな話題を呼んだ。2019年より開催している、フリーイベント「日比谷音楽祭」の実行委員長、また2023年は「日比谷野音100周年記念事業」の実行委員長も務めるなど、様々な形で音楽の素晴らしさを伝えている。

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